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【冷却水サーモスタットの手入れ(取替)】

サーモスタット取り外し状況1

サーモスタット取り外し状況2

サーモスタット上面

サーモスタット側面

・サーモスタットを取り外す前に冷却水を抜きます、と言ってもドレンコックがないようなのでラジエーターのロアーホースを外して抜くのがよいでしょう、もし抜かずに作業する場合は冷却水がディストリビューターなどにかかりますので適宜養生します。

・ラジエーターのアッパーホースを外します、ゴムが固着していると思いますので痛めないようにして下さい。

・次にカバー部分の取り外しを行いますが分解の基本としてマジックインキその他で合いマークを必ず付けて下さい、組立時に方向がわかりやすくなります。

・取付ボルトを緩めます、このフランジもシール材などで固着していますのでフランジ面を傷めないように注意しながらパッキン部分にマイナスドライバーなどを少しずつ打ち込んで分解します。

・取り外しが出来たら両方のフランジ面に付いている古いパッキンをシカラップ(剥離用の専用工具)などで面を傷めないように取ります。

・サーモスタット本体は写真のような格好をしていますが、取り外したときは多分冷えた状態だと思いますので弁は閉じているはずです、もし開いているようなら使えませんので新しい物と交換します。

・変形や手で押せば弁が動くなど機能上の異常がなければ掃除をして取り付けます。

・フランジ面は良く拭いて乾燥させた状態で両方のフランジ面とパッキンにシール材を塗ります、パッキンは新しい物を使って下さい古い物の再使用はいけません。

・サーモスタットを挿入しフランジをかぶせてボルトで止めます、締め付けトルクは判りませんがあまり無茶に絞めなくても冷却水は十分止まります。

・アッパーのラジエーターホースをつなぎホースバンドでしっかりと固定します。

・こぼれて不足した冷却水を補充します、ヘッダータンクで一杯になってもエンジンをかけ暖まってきて冷却水が循環するようになると、内部に溜まっていた空気が出てきて冷却水のレベルが下がりますので、適宜補充します。

・各部の冷却水漏れをチェックしておいて下さい、漏れている部分はホースバンドの増し締めなどを行って下さい。


ReNew   【サーモスタットの取り替え】

新旧サーモスタット出口側

・今年(H12)の夏以降涼しくなると共に水温の上昇が遅くなりついにはラジエターの前に段ボールを入れて風を遮っているにもかかわらず60〜70℃位までしか上がらなくなってしまいました。

・前回点検時には特に異常が見られなかったのですが多分経年劣化による不具合と思い取り替えることにしました。

・これが外した状況と新(右)旧(左)のサーモスタットです。

新旧サーモスタット側面

・これが新旧のサーモスタットを側面から見たところです、左の古い物はピストンが押し出されてきて全長が長くなっています。
・ジャガーのサーモスタットには弁が2個付いています、1つは大きな円盤の所にあり温度が上がるとラジエター側へ水を流す弁ですが、もう1つは写真の左端に付いている小さな円盤です。
・これは水温が低いときにはサーモスタットハウジング(写真左後ろの物)内にあるウォーターポンプへの通路を空けておき、温度が高くなるとこれを閉めてラジエター側へ流す構造になっています。
旧不良サーモスタット

・古いサーモスタットのラジエター側から見たところです、本来は中の丸い弁とその回りの円盤との隙間は閉まっているのが正常ですがこれは開いてしまっています。

・ゴミでも引っかかっているのかなと思って動かしてみましたが何も引っかかってはいませんでした。

新サーモスタット

・これが新しい正常なものです。

kyuu旧不良サーモスタット

・古いサーモスタットをサーモスタットハウジング側から見たところです、隙間が空いているのがよく見えます。

新サーモスタット

・これが新しいもので隙間もありません。

・取り替えたあとの状況は水温の上昇がこんなに早かったのかと改めて感心するくらい早く温度上昇します。

・またラジエターの前に段ボールを挟まなくても通常走行で85〜90℃の水温となり正常となりました。


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