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【ATF全量交換】

  • ATFのメンテナンスはここ暫くはエンジンオイル交換時に同時に上抜き若しくは下抜きでATオイルパンの溜まり分約2リッターほどを交換していました。

  • しかし合計8リットル有るATFに対して2リットルでは効果はゼロではないにしてもどの程度有るのか疑問でした。

  • 色々見聞きしたり物の本を読んだりしていますとATを長持ちさせるにはATFを良いコンディションにしておく必要があります。

  • 参考までにATFの温度と走行キロ数に関するアメリカでのテストデーターを下欄参考資料に上げておきます、これを見ると10℃の温度上昇で走行可能キロ数はほぼ半減します、油温の上昇はATFの劣化を促進しクラッチがスリップするなど致命的なトラブルに発展しますのでなんとしても防がねばなりません。

  • こういった資料や自分の車のATFの状態を見ると心許ない状況で一度全量交換してみるべきとの結論になりました。

  • メーカー指定のATFは時代が変わり手に入りにくかったり有っても価格が高かったりでB○やシェ○ロンのDV−ATFで部分交換をしてきましたが特に異常は出ていなかったのでシェ○ロンのATFを使い全量交換にトライしました。

  • メンテ雑誌などを見ていますとATFの全量交換は色々なやり方でトライしています、またATの参考書などを見ますとメーカーの推奨方法なども載っています。

  • 私はクーラーラインからの抜き取りと補充を行いましたが配管が細いため補充に時間が掛かってしまいました、横浜のAさんから補充はレベルゲージのところからとアドバイスを頂いてたのですが頭から飛んでしまってました。

  • 抜きながらの補充なのでATのオイルポンプが空を引かないようにレベルに注意してやります、結局規定量8リッターの倍、16リッターほど交換してやっとそこそこの色になりました、完全に新油と同じ色にしようとすれば3倍近くのATFを使わないといけないようです。

  • 交換後1000キロ以上走った現在の状況ですが高速を走ったり町中をトロトロ走ったりしておりますが全く問題有りません。

ATF交換作業風景

  • ATF交換の作業風景です。

  • 前準備としてATオイルパンのATFは新油に入れ替えておきます、古いATFを残しておくとその分新油に入れ替わるのに時間が掛かり新しいATFが無駄になります。

  • ATFの抜き取りと補充はATFクーラーラインより行いましたが補充はレベルゲージのところから行えばもっとスムーズでしょう。

  • 準備が出来たらエンジンを掛けます、ATのポンプによりATFが押し出されるので抜き取りはスムーズに行えます、補充は流し込むためにヘッド圧を掛けるられるよう出来るだけ高い位置に持ってゆきます。

  • ATオイルパンのレベルが変動してポンプが空を引かないように抜き取った量と補充した量をバランスさせながら行います。

  • 廃油側のペットボトルが一杯になればエンジンを止めてATFを補充しレベルを合わせます。

  • 今回は計量のために2リットルのペットボトルに100cc単位に目盛りを打ったものを使用しました、抜いた量と補充した量をきっちり計量できればどのような方法でもOKです。

  • 左の写真は新油用のペットボトルです、口金の部分はホースをつなぎ易いようにアダプターを作りました。

  • 底はくり抜いてATFを補充します、使用中はゴミが入らないようにビニールの袋を被せておきます。

  • 倒れないような台を工夫してください、私は廃材とアルミ板を利用して簡易な台を作りました。
新しいATF補充用ペットボトル

古いATF抜き取りようペットボトル


  • 古いATF抜き取り用のペットボトルです。

  • 横の白いボトルは転倒防止用の重しです。

  • ビニールホースはATFクーラーラインのゴムホースの外径にピッタリの物を使いましたが臨機応変に選んでください。
ATFクーラーラインのホース接続部

  • エンジンのトップを下から見た写真です、真ん中上の白いブロックはパワステオイルポンプ取付座です。

  • 右の太いパイプはラジエターの冷却水戻り、真ん中下の白い大きな物はエンジンのオイルパン、赤いホースがつながっているのがATのクーラーからの戻りラインです、その上がクーラー行きのラインです。

  • 赤いホースの下に透明のホースがつながったゴムホースが有りますが本来このホースが戻りラインにつながります、ここからATFを抜きます。
新旧のATFの比較1


  • 新旧のATFの比較です。

  • 右が新油、左がほぼ新油に交換できたであろう廃油です。

  • これだけの色になるのにほぼ16リッターほどのATFを使ってます。
新旧のATF比較2


  • 同じく新旧のATFの比較ですが最初に抜いたATFと比べてみました。

  • 手前の黒い物が最初に抜いたATFです。

  • 上が新油、左下が最終抜き取りの廃油です。

  • エンジンオイルの交換周期は5000キロ毎に行ってますが最近はそれに合わせてATFも上抜き若しくは下抜きでオイルパンの溜まり分を交換していました。

  • しかし総量8リッターに対して2リッターほどの交換ではオイルはなかなか綺麗にはなりません、この黒いATFがそれを証明しています。

  • トルクコンバーターやバルブブロック内のATFが抜けないためです、そのためにエンジンを掛けてATを動作させATFを強制的に押し出すのです。

(参考資料)
ATFの温度と走行可能キロ数の関係
症  状 油温
走行可能キロ数 (X1000Km)
  50 100 150 200 250 300 350 400  
 ・クラッチを焼損させる
 ・カーボンを生成する
 ・シール類を傷める
157 3,200km
 ・クラッチがスリップする 150 6,400km
 ・シールを硬化させる 127 24,000km
 ・バーニッシュ化する
 (ドロドロしたニス状)
116 40,000km
  100 80,000km
  90 192,000km
  80 384,000km

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