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・ディスクブレーキのメンテは雑誌などに良く出ているのでご存じとは思いますが私の車で実際に行った内容をレポートします。
・フロントの場合は、まずホイールナットを弛めて車をジャッキアップします。
・ジャッキアップ時にはギヤーはパーキングに、サイドブレーキは一杯引いて、ジャッキスタンド(うま)などを利用して確実に行って下さい、決してジャッキのみで作業はしないで下さい、ジャッキが壊れると圧死の恐れがあります。
・リヤーはジャッキで行う場合は前輪に歯止めをかけて下さい、そして後輪を出来れば両方上げればやりやすいでしょう、インボードディスクでデフのすぐ横にブレーキが付いていますのでタイヤは外す必要はありません。
・カーランプなどを使って後輪を上げると非常に簡単に作業が出来ます。
・小さなピンなどがありますのでパーツ用の磁石皿等を利用して部品を入れると無くさなくて良いでしょう。
・@のピンをラジオペンチなどで引き抜きます。
・Aのピン(棒)を引き抜きますが鍔が付いているので片方にしか抜けません。
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・次にディスクパッドを引き抜きますがそのままでは隙間がほとんどなく引き抜けません、また新しいパッドを入れる場合は厚みが異なるのでそれを見込んでキャリパーのシリンダーピストンを押し下げておく必要があります。
・専用の工具がありますが無くてもウオーターポンププライヤーなどで写真のようにキャリパーとパッド金具をはさみ付ければ押し下げることが出来ます。
・フロントブレーキは1つのパッドに2つのシリンダーピストンで押しているので上下を平等に押すのがコツです。
・リヤーブレーキは1つのパッドに1つのシリンダーピストンで押しています。
・もしこの時に滑らかにシリンダーピストンを押すことが出来ない場合は分解手入れが必要かも知れません、私の場合は非常にスムーズに動きました。
・それと2枚のディスクパッドのシリンダーは油圧回路がつながっていて片方を押すともう片方が出てくるので、まず片方を十分押し下げた後新しいパッドを入れるか古いパッドを2枚くらい入れるなどしてクリアランスを保った状態でもう片方を押し下げると両方をうまく押し下げることが出来ます。
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・この時マスターシリンダーのリザーバータンク油面に気を付けて下さい、新品のパッドを付ける場合などピストンの押し下げ量が多いとブレーキオイルの戻りが多くなり、リザーバータンクから溢れる可能性があります。
・2枚のディスクパッドを取り出したらブレーキクリーナーなどでキャリパー内部などの汚れを清掃します。
・ついでにブレーキホースの損傷などブレーキ系統に異常がないか点検しておきましょう。
・ノギスなどの測定工具をお持ちの方はディスクの厚みを計測しておきましょう、その時に1番外周側のパッドが当たっていない部分で段付き摩耗していますので測定ミスをしないように気を付けて下さい。
・ブレーキディスクの厚さは次の通りです。
フロント
標 準:24mm
使用限度:23mm(0.9インチ=22.86mm)
リヤー
標 準:13mm
使用限度:12mm(0.45インチ=11.43mm)
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・これがディスクブレーキのパッド周りの部品1式です。
・パッドの厚みが規定値以上有れば再使用が可能ですので溝の中のパッドかすなどきれいに掃除します。
・再使用の場合はパッドの面取りを行います、面取りをしておくとディスク鳴きなどのトラブルに有効です。
・ブレーキパッドの厚さは
標 準:10mm
使用限度:3.2mm
です。 |
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・とは言っても無くなる寸前まで支障はありませんが何時無くなるか判りませんので余裕を見てあります。
・万一無くなったときにはパッドのベース金具とディスクが擦れ合いブレーキの効きは著しく悪くなると同時にディスクに損傷を与えてしまうと交換しなくてはならなくなります。
・昔乗っていた車で経験がありますがブレーキはほとんど効きませんでした、こういった場合あわてずにエンジンブレーキ&サイドブレーキをうまく使って車を止めましょう。
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・上の写真がリヤーのディスクブレーキのパッドです、フロントと違ってサイズも一回り小さく溝は切ってありません。
・左の写真がフロント用の新品のディスクパッドです。
・面取りは下の写真のようにヤスリで削ります。
・少々削っても制動能力には全く支障がありません、ディーラーでもこのようにして作業しています。
・組立は今の逆に行っていきます、特に難しいことはないと思います。
・パッドとシリンダーピストンの当たる部分にはディスクグリースを塗りますが無くても支障はないでしょう、たぶん(^^;
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・リアーはパッドとシリンダーピストンの間にプラスチックのライナー(薄板)を入れるようになっていますので忘れないで下さい、ライナーとパッドの間にもディスクブレーキグリースを付けます。
・分解時に抜いた@番のピンをA番のピンの穴に挿入する時にシリンダーピストンのダストカバーに当たらないよう、また突き刺さないよう気を付けて下さい。
・終わればブレーキペダルを踏んでパッドをディスクに密着させて置いて下さい。
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